エンゼルスGMに突きつけられた最後通告か グリソム復帰で迫られるベテラン解雇の断罪
ロサンゼルス・エンゼルスがいま、今季のチーム編成を巡る巨大な火種を抱えています。騒動の引き金となりそうなのが、左手首の捻挫で戦線を離脱していたヴォーン・グリソム内野手のメジャー復帰です。
3月31日から傘下3Aソルトレイクでリハビリ出場を続けている25歳の若き才能は、現在絶好調。米メディア「ファンサイデッド」によると、本塁打こそないものの、35打数12安打で打率3割4分3厘、5打点と圧巻の数字を残しています。早ければ来週中にもメジャーへ合流する見通しですが、これがフロントにとっては頭の痛い「審判の日」の幕開けとなりそうなのです。
グリソムをロースターに戻すには、現在のメンバーから誰かを外さなければなりません。グリソムにはマイナー降格のオプションが残っていないため、球団は既存戦力の整理を余儀なくされます。整理対象の筆頭として名前が挙がっているのが、今オフに再契約を結んだばかりのヨアン・モンカダや、ジェイマー・キャンデラリオ、ブライス・テオドシオらです。
なかでも批判の矢面に立たされているのがモンカダの存在です。9日時点での成績は打率1割にも満たない8分3厘。1本塁打、3打点、OPS.434と目を覆いたくなるような低迷ぶりを見せています。キャンデラリオも打率1割1分1厘と沈んでおり、現地メディアは彼らとの契約を「今オフの失策」と辛辣に批判。将来性豊かな若手の出場機会を奪ってまで不振のベテランに固執するのかと、地元ファンの怒りは頂点に達しています。
チームも8日のブレーブス戦で完敗を喫して借金を抱えるなど、決して安泰とは言えない状況です。こうしたなか、沈黙を守りつつも「勝たなければならない」と無言のプレッシャーをかけているのが、79歳のオーナー、アート・モレノ氏です。
特に今季が契約最終年となるペリー・ミナシアンGMにとっては、まさに崖っぷちの状況と言えるでしょう。相次ぐ補強の失敗を清算できず、チームの再建を遅らせるような事態になれば、GMの退任という責任問題に発展するのは避けられません。グリソムの復帰劇は、単なる戦力の入れ替えにとどまらず、編成トップの進退を懸けた「最終試験」になりそうです。