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「ばけばけ」最終回に“朝ドラ受け”代打 選抜中継の横山アナがしみじみ総括「最高の笑顔が見られた」

高石あかり

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」が3月27日、ついに最終回を迎えた。放送終了直後には、続いて放送された選抜高校野球中継の冒頭で、横山哲也アナウンサーが恒例となりつつある“朝ドラ受け”を披露。視聴者の余韻をそのまま受け止めるような言葉で、作品の締めくくりを温かくたたえた。

この日は、通常“朝ドラ受け”を担当する「あさイチ」が高校野球中継の影響で休止。春のセンバツ期間中は「あさイチ」が放送されないケースが多く、その代わりに野球中継のアナウンサーが朝ドラの感想を語る流れが、ここ数年ですっかりおなじみになっている。

横山アナは中継冒頭で、最終週の重苦しい展開に触れながら、「昨日まではトキがずっと悲しい表情をしていたので、あと1話でどう着地するのかなと思っていました」と率直な印象を明かした。そのうえで、「最後にトキとヘブンの最高の笑顔が見られました」と語り、ラストシーンに込められた救いとぬくもりを丁寧に言葉にした。

さらに、作品を通して印象的だったオープニング映像にも言及。写真が次々と切り替わる演出について、「最後まで見て、ああそういうことだったのかと思わせる仕掛けがあった」と振り返り、日常の何気ない瞬間が、あとからかけがえのない記憶として立ち上がってくる――そんなドラマの本質に触れるようなコメントを残した。

「ばけばけ」は、明治時代に日本で暮らした作家ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と、その妻セツをモチーフに描かれた物語。ヒロイン・トキ(高石あかり)と、夫ヘブン(トミー・バストウ)の夫婦の歩みを軸に、異文化の交差や喪失、愛情の積み重ねを繊細に映し出してきた。

朝ドラの最終週といえば、希望に満ちた盛り上がりでクライマックスを迎える作品も多いが、「ばけばけ」はむしろ静かな痛みを抱えたまま終盤へ進んだ。ヘブンが遺した「怪談」がアメリカで厳しい評価を受け、執筆を後押ししたトキが責任を感じる展開に。亡き夫を語る場面でも、トキの口からこぼれるのは自責の念ばかりで、視聴者の間でも「最終回でどう回収されるのか」と注目が集まっていた。

そんな空気を一変させたのが、最終回の終盤だった。トキが英語にまつわる思い違いをしていたことが明らかになると、周囲は思わず大笑い。張り詰めていた感情がふっとほどけるような場面となり、その直後、トキは失って初めて気づく大切さにあふれる涙を流した。

そしてラストは、ろうそくの灯を挟んで向かい合うトキとヘブンの笑顔。2人は静かに散歩へと出かけ、やがてろうそくの火が吹き消される。画面は暗転し、姿は見えなくなっても、夫婦の会話だけがやさしく響く――余韻を残す幕切れに、多くの視聴者が胸を打たれた。

派手な大団円ではなく、悲しみも迷いも抱えたまま、それでも人生の愛おしさをそっと差し出した「ばけばけ」。横山アナの“朝ドラ受け”は、そんな作品の空気を見事にすくい上げるひと言だった。

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