ゴーン被告は無事なのか、レバノンの緊迫情勢に波紋
イスラエル軍がレバノンに対し、過去最大規模となる軍事侵攻に踏み切った。トランプ米大統領がネタニヤフ首相へ自制を求める異例の事態となっているが、現地では制御不能な攻撃が続いており、多数の民間人が犠牲となっている。この混乱の渦中、日本からレバノンへ逃亡した日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告の身を案じる声が日本国内でも上がり始めている。
現地からの報道によると、イスラエルは今月8日、レバノンの拠点であるベイルートなどを中心に激しい空爆を敢行。ヒズボラを支援するイラン側はこれに猛反発し、停戦合意の条件としてレバノンへの攻撃停止を求めているが、イスラエル側は攻撃縮小の要請に応じる気配を見せていない。中東メディアによれば、すでに300人を超える死者が出ており、現地の国連平和維持要員(PKO)や著名な詩人が巻き込まれるなど、被害は拡大の一途をたどっている。
こうした悲惨なニュースが届くたびに、ネット上ではゴーン被告の安否を気遣うコメントが相次いでいる。同被告は2018年に会社法違反などの容疑で逮捕された後、2019年末に楽器箱に隠れて関西国際空港からプライベートジェットで出国。自身のルーツがあるレバノンへと逃亡した経緯がある。
ゴーン被告は昨年12月、日本外国特派員協会が主催したオンライン会見に出席。現地では教育支援やスタートアップ事業、ビジネスなど多岐にわたる活動に従事していると語り、「将来的には再び自由に世界を移動できるようになりたい」と再起への意欲を口にしていた。しかし、国際手配されている身では第三国への出国は拘束のリスクが高く、現在もレバノン国内に留まっている可能性が極めて高い。
気になるのは、同被告の公式フェイスブックが先月30日を最後に更新されていない点だ。日本での裁判から逃れ、安住の地を求めたはずのレバノンだったが、皮肉にもそこは今、最も危険な紛争地帯と化している。かつてのカリスマ経営者が、瓦礫の山と化した街でどのような状況に置かれているのか、予断を許さない状況が続いている。