元警視庁警部補に執行猶予付き判決 違法スカウトグループへ捜査情報漏えい
違法風俗スカウトグループ「ナチュラル」に警視庁の捜査情報を漏らしたとして、地方公務員法違反の罪に問われていた元警視庁暴力団対策課の警部補、神保大輔被告(44)に対し、東京地裁は25日、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡した。
判決によると、神保被告は在職中、警視庁が捜査のために設置していたカメラの画像を、捜査対象となっていた「ナチュラル」の関係者に提供したとされる。警察内部の情報が捜査対象側に渡ったことで、捜査の公正性や警察組織への信頼を揺るがす行為として厳しく問われていた。
この日の法廷で、神保被告は黒いスーツにマスク姿で出廷。これまでの初公判では起訴内容について「間違いありません」と述べ、内容を認めていた。
裁判長は判決理由の中で、「社会の信頼を大きく失わせた」と指摘。元警察官としての立場を踏まえ、責任は重いとした一方で、執行猶予付きの判決を言い渡した。
神保被告は、判決理由が読み上げられる間、時折うなずきながら静かに聞き入っていた。
違法スカウトグループをめぐっては、近年、風俗業界や繁華街での違法な勧誘行為、組織的な人材斡旋の実態が問題視されている。今回の判決は、そうした組織に対する捜査情報が内部から漏えいしていた点でも、警察組織の信頼回復に向けた課題を改めて浮き彫りにした。