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不破聖衣来、28年ロス五輪へマラソン挑戦を明言 「23歳は陸上人生の転機になる」

田島 恒一

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不破聖衣来

女子長距離界の注目株・不破聖衣来(三井住友海上)が、28年ロサンゼルス五輪を見据えた新たな挑戦として、マラソンに本格的に取り組む考えを明かした。25日に23歳の誕生日を迎えた不破は、「23歳の1年は、陸上人生の中でも大きな転機になる」と語り、今季を重要なシーズンに位置づけている。

女子1万メートルで日本歴代3位となる30分45秒21の記録を持つ不破は、これまでトラックを主戦場としてきたが、視線の先にはすでにマラソンがある。目標は、28年ロサンゼルス五輪の女子マラソン代表入り。そのために、まずは代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権獲得を大きなテーマに掲げる。

社会人1年目となった昨季は、ケガに悩まされた学生時代から一歩抜け出し、少しずつ手応えをつかんだ1年でもあった。昨年末に痛めた股関節も回復し、コンディションは上向き。2月の全日本実業団ハーフマラソンでは1時間9分39秒をマークし、4位でフィニッシュした。

初めて本格的にハーフマラソンへ挑戦した経験は、不破にとって大きな意味を持ったようだ。これまではレースで10キロまでしか走ったことがなく、マラソンは「いつか挑戦したい種目」というイメージが強かったという。しかし、実際にハーフを走ったことで、その距離への見え方が大きく変わった。

レース後には、「未知だったマラソンが、一気に現実的な目標として見えてきた」と実感を口にした。悪天候の中でも自分でレースを組み立て、一定のペースで押していけたことは収穫。一方で、終盤の勝負どころで競り負けた悔しさも残り、「最後に勝ち切る強さをもっと身につけたい」と課題も冷静に見つめている。

24年パリ五輪では、トラック種目での出場を目指しながらも、選考レースのスタートラインに立つことができなかった。だからこそ、次の五輪サイクルへ向かう今季は、不破にとって特別な意味を持つ。

今後のプランも明確だ。春先まではトラックでスピードを磨き、1万メートルなどで記録を狙いながら、マラソンに必要な土台づくりを進める。6月以降は徐々に長い距離を意識したメニューへ移行し、本格的にマラソン仕様の体づくりに取り組む方針。チームの鈴木尚人監督とも、2026年度内のマラソン初挑戦を視野に入れているという。

学生時代とは違い、今は「走ること」が仕事になった。競技を続けられる環境があること、支えてくれる人たちがいることへの感謝は、以前にも増して強い。その思いは、結果で返したいという覚悟につながっている。

不破は、「五輪で日の丸を背負い、世界と戦う姿を見せることが一番の恩返し」と力を込める。個人種目だけでなく、所属チームとして臨むクイーンズ駅伝でも結果を残したい考えで、「マラソンへの挑戦と駅伝の両方で、納得できる1年にしたい」と前を向いた。

日本女子マラソンが五輪の表彰台に立ったのは、04年アテネ五輪で金メダルを獲得した野口みずきさんが最後。不破聖衣来の新たな一歩は、その流れを変える可能性を秘めている。トラックで才能を証明してきた23歳が、次に描くのは42.195キロの夢だ。

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