阪神・藤川監督が直面する試練、1点差の壁とチームの心臓再編への決断
甲子園に詰めかけたファンの期待も虚しく、阪神は16日の巨人戦で3対4と惜敗した。今季初の連敗でカード負け越しを喫し、首位ヤクルトとの差は1.5ゲームに拡大。新助っ人のルーカスが5回4失点と粘りきれず2敗目を喫した。試合後、藤川球児監督は4月という時期を強調して左腕をかばったものの、その表情には険しさがにじんでいた。
開幕から6カードを終えて11勝6敗、貯金5という数字は決して悪くない。しかし、気になるのは敗戦の内容だ。6敗のうち4試合が1点差。接戦を勝ち切れない現状に、ファンの間でももどかしさが募っている。その要因として浮上しているのが、指揮官がチームの心臓と称するリリーフ陣の現状だ。
昨季の救援防御率は驚異の1点台を誇ったが、今季は現時点で3点台を超えている。左右のセットアッパーとして君臨した石井や及川が戦線を離脱しており、盤石の勝ちパターンを確立できていない。守護神の岩崎が口にするブルペンで勝つという理想に対し、現実は厳しい。
一方で、先発陣は他球団が羨むほどの充実ぶりを見せている。村上と才木のダブルエースに加え、高橋や大竹といった実績組を抹消してもなおローテーションが回るほどの層の厚さだ。二軍でも門別や西勇が圧倒的な成績を残しながら出番を待っている状態にある。この余剰戦力を救援に回す配置転換こそが、心臓部を蘇生させる劇薬となるかもしれない。伝統的にリリーフ王国を築いてきた名門が、いつメスを入れるのか。藤川監督の手腕に注目が集まる。