阪神・佐藤輝明が熱望するラッキーゾーン復活!?テラス弾連発で見えた聖地変貌の予感
ナゴヤの空に虎のアーチが描き続けられた。4月12日の中日戦を完封勝利で飾り、今季初の同一カード3連勝を決めた阪神。その快進撃の裏には、今季からバンテリンドームに設置されたホームランウイングの存在があった。
かつては広大な外野フェンスが打者の壁となっていたバンテリンだが、テラス席の新設でその表情は一変した。この3連戦で飛び出した5本の本塁打のうち、実に4本がテラス席へと吸い込まれる一発。森下翔太が3試合で2本を放てば、主砲の大山悠輔にも待望の今季1号が誕生した。
特に恩恵を実感しているのが佐藤輝明だ。11日の試合では、右中間テラス席への先制弾を含む2打席連続本塁打をマーク。試合後には、テラスがあることで楽に打席に立てていると、精神的なゆとりを口にしている。
一方、被弾リスクを懸念される投手陣も、意外なほど冷静だ。完封劇を演じた高橋遥人は、狭くなった事実は認めつつも、もともと本塁打は打たれたくないものとして、強気の攻めを貫く姿勢を強調。前日に先発した伊原も、マウンドからは広さの変化をさほど意識していないと語り、投手へのメンタル的な悪影響は限定的のようだ。
こうなると、がぜん現実味を帯びてくるのが、聖地・甲子園球場におけるラッキーゾーン復活の議論だろう。佐藤はかねて球団側に設置を直訴しており、自費で払ってでもつけてほしいとまで熱弁を振るってきた。しかし、現状では球団側が今の甲子園の姿を維持する方針を崩しておらず、毎オフの恒例行事のように却下され続けている。
敵地でテラス弾の味をしめたナインが、この成功体験を携えて再び声を上げれば、重い腰を上げさせるきっかけになるかもしれない。伝統のスタイルを守るのか、それとも時代の流れに乗って長打力を引き出すのか。虎のホームランアーティストたちの願いが届く日は来るのだろうか。