渋野日向子が国内復帰戦で見せた涙と決意、大スランプを乗り越えた先の進化へ
女子ゴルフの渋野日向子が、国内ツアー今季初参戦となった富士フイルム・スタジオアリス女子オープン(10日から12日、埼玉・石坂GC)で、惜しくも決勝ラウンド進出を逃しました。主戦場とする米ツアーを含め、今季はここまで4試合で3度の予選落ちという苦しい立ち上がりが続いています。
現在の渋野は、23日に開幕を控える米メジャー初戦、シェブロン選手権の出場権すら確定していない崖っぷちの状況にあります。次戦のJMイーグルLA選手権で上位に食い込み、滑り込みでの出場権獲得とシード復活を狙うしかないという、厳しい現実に直面しています。
しかし、成績が振るわない中でもその存在感は圧倒的でした。11日のラウンド終了後、満足のいくプレーができなかった悔しさの中で渋野を包み込んだのは、会場に詰めかけたギャラリーからの温かな拍手と歓声でした。この光景に、渋野は「マジで泣きそうだった。これは当たり前じゃない。だからこそ早く結果を残したい」と吐露。不振の中でも自身を支え続けてくれるファンの存在が、彼女の心に再び火をつけたようです。
中継番組の解説を務めた中野晶プロは、現在の渋野の苦悩を前向きに捉えています。「今、悩んでいることを乗り越えたら、自信になり、ひと皮むけた渋野日向子になる」と語り、この苦境がさらなる進化へのステップであると期待を寄せました。
昨季は米ツアーのポイントランキングで104位に沈み、シード権を失うなど、近年の渋野はかつてない試練の時を過ごしています。ただ、ゴルフ界には大きな壁を乗り越えて頂点を極めた先人がいます。所属先の先輩である宮里藍さんも、かつて大スランプを経験しながらもそれを克服し、世界ランキング1位へと登り詰めました。
ファンを魅了する笑顔の裏で、もがきながらも前を見据える渋野日向子。この過渡期を乗り越えた時、私たちは再び世界を熱狂させる彼女の姿を目にすることになるのかもしれません。