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勝訴のハンター絶句、検察が証拠品の猟銃を廃棄。亡き友との約束踏みにじる事態に

高橋 恒一

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池上治男

北海道砂川市で要請を受けてヒグマを駆除したにもかかわらず、猟銃の所持許可を取り消された問題で、最高裁での逆転勝訴を勝ち取った池上治男さん。しかし、ようやく手にできるはずだった相棒は、すでにこの世にありませんでした。札幌地検が押収していた猟銃を無断で廃棄していたことが判明し、池上さんが取材に対し、その銃に込められた切実な思いを語りました。

事件の始まりは2018年。北海道猟友会砂川支部長を務める池上さんは、市からの要請を受けてヒグマを駆除しました。警察官も立ち会う中での正当な活動でしたが、後に公安委員会から建物に弾が当たる恐れがあったとして許可を取り消されるという、納得しがたい処分を受けました。池上さんはこれを不当として提訴。一審勝訴、二審逆転敗訴を経て、今年3月の最高裁で見事に逆転勝訴を収めたばかりでした。

勝利を手にし、ようやく押収されていた銃が戻るはずでしたが、代理人弁護士に検察から届いたのは、適正に廃棄したという驚きの連絡でした。池上さんは、とんでもないことをしてくれた。一番重要な証拠品ではないか、と憤りを隠せません。

さらに、廃棄された銃は単なる道具ではありませんでした。それは、かつての仲間であり登山家でもあった児玉保則さんの形見だったのです。闘病中の児玉さんから病室に呼ばれ、自分はもう長くないからこの銃を引き取ってほしいと託されたものでした。池上さんは、あんたの大事な銃をみんなのために役立たせると約束し、その銃で問題のヒグマを駆除したのです。かつてその銃で仕留めた肉を児玉さんの息子へ届けたこともあるほど、深い絆の象徴でした。

ハンターにとっての銃は、それぞれに強い思い入れがある特別な存在。それを裁判の証拠品として預かりながら、勝手に処分してしまった検察側の対応は、一人の男性の誇りと亡き友との約束を二重に踏みにじる行為と言わざるを得ません。今後、検察側にはどのような経緯で廃棄に至ったのか、厳格な説明が求められることになりそうです。

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