永田裕志×CIMA、29年越しの邂逅――超日本新宿大会で伝説タッグ誕生
3月24日、超日本プロレスの新宿大会。57歳になった今もリングに立ち続ける永田裕志が、まさか誰も予想しなかった形で歴史を動かした。
メインイベントは阿部史典との一騎打ち。序盤から阿部が前に出てくる展開で、永田は逃げずに真っ向から受けた。中盤、互いに打撃を打ち合って両者が崩れ落ちる場面では、会場から自然と「永田!」の声が上がる。グランド卍、腕十字と関節技で窮地に追い込まれる場面もあったが、永田は慌てなかった。脱出してからは落ち着いてペースを引き戻し、一瞬スキを見せた阿部を豪快にぶん投げると最後は岩石落とし固めで3カウント。試合後は握手で健闘をたたえ合った。
ここからが本番だった。
この日、超日本の顧問に就任した内田雅之氏がリングに上がり「どうしてもあなたに組んでほしい選手がいる」と切り出すと、登場したのはCIMA。48歳、いまだ現役のレジェンドだ。
「29年前、WCWで永田さんとシングルをやらせていただいた。19歳でした」
CIMAは静かに、しかしはっきりとそう言った。アメリカ遠征中の永田のウエートトレーニングに付き合っていた少年が、今こうして同じリングに立っている。「組んでいただけますか」というラブコールに、永田は一秒も考えなかった。「いいとも!」。
タッグ名は〝WCW最強タッグ〟。挑戦者を呼びかけると、すかさず手を挙げたのが高木三四郎とポイズン澤田JULIE。第4試合直後にタッグ結成を決めたばかりというこの二人と、早速顔合わせとなった。
永田は澤田に向かい「新日本の練習生だったと聞いています。道場で汗をかいた者同士、熱い試合をしましょう」と真っすぐ語りかける。途中、CIMAが澤田の呪文にかかってフリーズするというひと幕もあったが、永田は動じない。「CIMAと組んだら百人力。恐れるものは何もない!」——その言葉に、会場が沸いた。
29年という時間が、一つのタッグを生んだ。