中野信子氏がワイドショーの報道姿勢に苦言「野次馬根性を満足させるだけなのか」
脳科学者の中野信子氏が17日、テレビ朝日系の情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」に出演しました。番組内では、京都府南丹市で11歳の安達結希さんの遺体が見つかり、死体遺棄の疑いで義父の安達優季容疑者が逮捕された事件を特集。連日過熱するこの問題に対し、中野氏は複雑な胸中を明かしました。
中野氏は、凄惨な事件の詳細が次々と報じられる現状について、あえて見ないようにしていたと告白。死亡した日時や場所を特定しようとする報道のあり方に触れ、それらが判明したところで一体何になるのかと、強い違和感を示しました。
さらに報道に携わる立場としての葛藤を抱えながらも、視聴者がこのニュースから何を得られるのかと疑問を呈しました。母親に対して再婚を思いとどまらせるためのメッセージなのか、あるいは父親に向けて殺害を禁じる訓示なのかと問いかけ、再婚して幸せに暮らしている多くの家庭までが偏見にさらされる危険性を危惧。出口の見えない報道によって、特定の家族形態に厳しい目が向けられることへの懸念を露わにしました。
中野氏は、単に野次馬根性を満足させるだけの情報発信であれば、その存在意義を疑わざるを得ないと指摘。もし報じることに価値を求めるのであれば、親を頼れない状況に置かれた子供たちがどう逃げるべきかといった具体的な手段を示すべきだと主張しました。動機の解明ばかりに注力するのではなく、行き場のない辛さを生むだけの報道ではなく、未来につながる視点が必要だと訴えかけました。
これを受け、番組の八木麻紗子アナウンサーは、これまでに虐待の相談などが寄せられていなかった事実に触れ、周囲が異変を汲み取ることができなかったのかという課題が残ると語りました。