ミスをしても外さない新庄流の真意とは?清宮幸太郎の守乱で見せた指揮官の操縦術
北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督が、守備で苦戦が続く清宮幸太郎選手に対して独自の操縦術を見せています。今季から選手会長に就任した清宮選手は、開幕から9試合連続安打をマークし、すでに5本の本塁打を放つなどバットでは申し分ない数字を残してきました。しかし、深刻なのが一塁守備のコンディションです。3月末の本拠地開幕戦で失策を犯して以来、目に見えてミスが増え、4月31日のロッテ戦でも平凡なゴロをファンブルするなど、リーグワーストとなる6失策を記録してしまいました。
この状況に新庄監督も14日の試合では、試合終盤に捕手の清水選手を一塁に回す交代を断行。「守備イップスだから代えた」と厳しい言葉を投げかけましたが、その翌日には何事もなかったかのように清宮選手を2番・一塁で先発出場させました。守備のミスが勝敗に直結することを嫌う指揮官にとって、不安定な選手を使い続けるのは異例の判断とも言えます。
そこには、選手の性格を熟知した新庄監督なりの計算があるようです。温厚な性格の清宮選手に対しては、あえて厳しい言葉で発奮させる一方で、本人が落ち込んでいる時こそ実戦の場を与え、プレーの中で負の連鎖を断ち切らせようという狙いがあります。かつて指揮官は「彼はミスをすれば打ってくれる子。選手によって対応を変えている」と語っており、今回の起用もまさに成長を促すための試練と言えるでしょう。
あいにくの雨中で行われた15日の試合では、打撃こそ4打数無安打に終わったものの、懸念された一塁守備は無難にこなしました。チームは乱打戦の末に敗れましたが、新庄監督は打つだけでなく守っても信頼される真の主軸へと育てるべく、背中を押し続けています。まだ予断を許さない状況ではありますが、この苦境を乗り越えた先に、一皮むけた清宮選手の姿があるはずです。