ソフトバンク杉山一樹がベンチ殴打で左手骨折、守護神失格の代償は重く小久保監督は報告を拒否
昨シーズンのパ・リーグを席巻したソフトバンクの絶対的守護神、杉山一樹投手が、前代未聞の形で戦列を離れることになりました。12日、球団から杉山の出場選手登録抹消が発表されました。原因は、前日11日の日本ハム戦後に、自身の不甲斐ない投球への苛立ちからベンチを殴打したことによる左手の骨折です。
今季の杉山は開幕から7試合に登板し、4セーブをマークしてはいたものの、防御率9.00と苦しいマウンドが続いていました。利き手ではない左手の負傷とはいえ、グラブを装着できない状態では長期離脱は避けられません。11日の試合後に会見した小久保裕紀監督は、予測できたことだったと前置きした上で、防げなかった自分の責任であると唇を噛みました。
小久保監督によれば、杉山の感情が高ぶる傾向は今に始まったことではなく、これまでも注意喚起を続けてきたといいます。理性で制御できない欲望が勝ってしまった結果であり、事の重大さは本人が一番分かっているはずだと、指揮官は厳しい表情を崩しませんでした。
さらに波紋を呼んでいるのが、小久保監督が杉山本人からの謝罪や報告を拒絶したという事実です。連れてこなくていい、と周囲に伝えた指揮官は、信頼が崩れるのは一瞬であると断言。クローザーという特殊なポジションゆえの苦しみには理解を示しつつも、感情を爆発させた行為はチームメートからの信頼を失うものであるとし、もう一度一から作り直しだと突き放しました。
守護神の不在という緊急事態に、今後の救援陣は昨季同様に日替わりでの対応を余儀なくされます。小久保監督は、いるメンバーでやるだけと冷静を装いつつも、投手のやりくりを再考することを明言しました。開幕ダッシュに成功したチームにとって、あまりに痛い内輪の不祥事。杉山が再びマウンドで信頼を取り戻すための戦いは、まずは自身の心と向き合うところから始まります。