鈴木保奈美、理想のお葬式は「好きな音楽と花に囲まれて」 初舞台の西野創人はゲネプロでまさかのハプニング
女優の鈴木保奈美と、お笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」の西野創人が4月2日、東京・IMM THEATERで行われた舞台「汗が目に入っただけ」の公開ゲネプロおよび取材会に登場した。笑いと切なさが交差する“お葬式コメディ”の開幕を前に、キャスト陣がそれぞれの思いを語った。
本作は、亡くなって霊となった母親と、通夜を前にした家族の騒がしくも愛おしい時間を描くエクストリーム・シチュエーションコメディー。4月3日から19日までの東京公演を皮切りに、広島、大阪、富山、山形を巡る全5都市で上演される。
主演を務める鈴木は、濃密だった稽古期間を「怒涛のような4週間」と振り返りながら、「おかげでチームワークは本当に素晴らしい。何があっても誰かが助けてくれる安心感がある」とにっこり。現場の結束の強さをにじませた。
今作で鈴木が演じるのは、死後に幽霊となって家族を見守る母親役。これまでにない役どころに、「誰にも触れられないし、自分から触れても相手には届かない。それを実際に演じてみると、想像以上に寂しい」としみじみ語り、コミカルな作品の中にも切ない感情が息づいていることを感じさせた。
一方、今回が初舞台となる西野は、初挑戦への緊張感たっぷり。取材会では、ゲネプロ直前に起きたハプニングを明かし、笑いを誘った。
「幕が上がる1分前になって、小道具の携帯を持っていないことに気づいたんです。慌てて探して、ギリギリで『あった!』とポケットに入れた瞬間にどん帳が上がって……。そこから立て直そうと思ったのに、冒頭の大事なシーンで盛大にかんでしまいました」と苦笑い。それでも「もう逆に怖いものはない。初日は最初から思い切り楽しみたい」と前向きに意気込みを語った。
作品のテーマにちなみ、「自分のお葬式をどんなふうにしたいか」と問われると、鈴木は「自分の好きな音楽を流してもらって、好きなお花を飾ってもらえたら」と穏やかな笑顔でコメント。華やかさの中にも、その人らしさが感じられる見送りを思い描いているようだった。
西野は「どちらかというと、みんなに笑っていてほしい」と話し、「“笑ってはいけない”じゃないですけど、悲しいだけじゃなくて、ちょっとでも明るい空気になったらいい」と自身らしい言葉で理想のかたちを表現。舞台の世界観とも重なる、温かな死生観をのぞかせた。
笑いに包まれながらも、家族の絆や別れの寂しさがじんわりと胸に残る「汗が目に入っただけ」。鈴木保奈美が見せる新たな母親像と、西野創人の初舞台ならではのフレッシュな存在感が、観客の心をどのように揺さぶるのか注目が集まりそうだ。