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TAJIRIが語るSMASHの世界観 小池一夫氏から学んだキャラクター構築の極意

田島 恒一

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物語というものは、決して自然発生的に生まれるものではありません。いかに立ち上げ、いかに見せていくか。緻密な組み立てがあって初めて一つの形になるのだと、TAJIRIは自身のプロレス人生を振り返ります。その核心的な考え方を叩き込まれたのが、かつてのハッスル時代でした。

当時、TAJIRIは漫画原作者として知られる小池一夫氏の漫画学校「劇画村塾」に半年間通っていたといいます。現場で肌で感じてきたプロレスの熱狂を、別の角度から見つめ直す貴重な時間となりました。そこで学んだのは、徹底したキャラクターの立て方でした。誰をどこに配置し、どう動かすか。しかし、その前段階として不可欠なのが、どのような世界の中でそれらを見せるのかという枠組みの決定でした。

世界観を作らなければならない。その信念は、そのまま新団体SMASHの現場へと持ち込まれました。TAJIRIは、SMASHはすべて小池一夫先生式でやったと断言します。それは試合内容にとどまらず、会場の演出や空気、さらにはポスターの雰囲気に至るまで、すべてを一貫したトーンで揃える作業でした。部分的なパーツを集めるのではなく、最初から全体像として構築する。TAJIRIのプロデュースは、観客が目にするもの、耳にするもの、そして肌で感じるもののすべてを自身の手で作り上げるという、徹底したものでした。

しかし、こうした一貫した世界観を維持し続けることには、並大抵ではない難しさも伴います。一度形にしただけでは不十分で、興行を重ねる中で生じるズレを修正し、方向性を保ち続けなければなりません。継続していくうちに変化してしまうものと、どう向き合うかが問われます。

さらに大きな壁となったのが、プロデュースにおける権利の問題です。TAJIRIは、プロレスで完璧な世界観を作るためには、すべてを自分でプロデュースできる権利がなければ不可能だと語ります。外部の意向が少しでも入り込めば、当初の形は歪んでしまう。すべてをコントロール下に置くことの難しさは、常に現場の制約としてつきまとっていました。

キャラクターや物語は、自然に揃うことはありません。いかに作り、いかに揃え、そしていかに続けていくか。TAJIRIにとってのプロレスとは、リング上の攻防だけでなく、その背後にある構造までをも含めた壮大な表現活動だったのです。

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