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高石あかり、「ばけばけ」で見せた本気の涙と静かな覚悟

如月 アヤカ

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高石あかり

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」が27日にいよいよ最終回を迎える。明治期の松江を舞台にしたこのドラマで、ヒロイン・松野トキを演じた高石あかり(23)の姿が、現場の人間の記憶に深く刻まれているという。

トキは貧しさの中でも前を向いて生きようとする女性で、劇中ではラフカディオ・ハーンをモデルにしたアメリカ人のヘブン(トミー・バストウ)と結婚する。異なる文化背景を持つ二人の結婚生活は、時代の壁に何度もぶつかった。とりわけ2月2日から放送された第18週では、トキが侮辱的な言葉を浴びせられるシーンが続き、視聴者からも反響が相次いだ。

高石本人は取材の場で「1週間、毎朝泣いてから撮影に入っていました」と静かに話した。感情を作るのではなく、リハーサルの段階でもう何かがあふれ出してしまっていた、という。「トキ待って、落ち着いて、という感覚でした」という言葉には、役と自分の境界線がほとんどなかった時期があったことが滲んでいる。

そんな高石の状態を見ていたスタッフが、撮影所内に誰もいない空き部屋をそっと確保した。彼女はそこでひとり、役と向き合う時間を過ごしてから現場に入るようになったという。派手な演出でも特別なケアでもない。ただ「一人になれる場所」を用意する——その気遣いが、長丁場の撮影を支えた。

ある芸能プロ関係者は「正直、メンタルが心配になる場面もあった。でも現場に来た高石さんはいつも通りで、座長として場を引っ張っていた」と振り返る。泣いていた事実を、現場では誰も知らなかったかもしれない。

約1年にわたる撮影は、朝ドラならではのペースで続いた。膨大なセリフ量については「200倍くらい速く覚えられるようになった」と笑いながら語ったが、その言葉の裏に積み上げた時間の重さは想像に難くない。

23歳での朝ドラヒロインは、体力だけでなく、感情の扱い方そのものを問われる仕事だったはずだ。泣いて、整えて、また現場に立つ——そのくり返しの中で、高石あかりという女優は何かをつかんだのだろう。それが何であるかは、これからの仕事が教えてくれる。

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