初代ボンドガール、ウルスラ・アンドレスの資金流用疑惑 伊当局が約32億円相当の美術品を押収
イタリアの捜査当局が、スイス出身の女優ウルスラ・アンドレスの資金を不正に流用して購入された疑いがある美術品などを押収していたことが明らかになった。押収額はおよそ2000万ユーロ、日本円で約32億円に上るとみられている。米紙『ニューヨーク・タイムズ』などが3月27日に報じた。
ウルスラ・アンドレスは、1962年公開の映画『007 ドクター・ノオ』で初代“ボンドガール”として世界的な注目を集めた俳優。ショーン・コネリー演じるジェームズ・ボンドの相手役、ハニー・ライダーを演じ、その後のシリーズを象徴する存在となった。1967年にはパロディ作品『007 カジノ・ロワイヤル』にも出演している。
報道によると、アンドレス側は、長年にわたり資産運用を任せていたエリック・フレイモンド氏が、自身の同意なく資金を引き出し、その一部を使ってイタリア中部トスカーナ地方の高級邸宅や高額な美術品を取得したと主張している。問題となっている邸宅は、著名なアートコレクションを有することで知られていたという。
イタリア地元メディアの報道では、アンドレスは今年1月、フレイモンド氏に対し、約1800万スイスフラン(約32億円)を不正に持ち出されたとして、横領容疑で刑事告訴していたとされる。
一方で、フレイモンド氏はこれまで、アンドレスを含む複数の顧客から浮上していた資金の不正流用疑惑について否定していた。しかし、同氏は2025年7月に急死しており、現地では自殺の可能性があると伝えられている。
今回の押収を受け、捜査当局は美術品や不動産の取得経緯、資金の流れについてさらに詳しく調べを進めている。国際的な資金洗浄の疑いも指摘されており、今後の捜査の進展が注目される。