武器輸出の5類型撤廃へ、共産党の田村委員長が政府の方針を厳しく批判
日本共産党の田村智子委員長は16日、国会内で記者会見を行い、政府が進める防衛装備品の輸出規制緩和について強い言葉で反対の意を表明しました。自民党が14日の総務会で、これまでの輸出ルールであった「5類型」を撤廃する政府案を了承したことを受け、田村氏は日本の安全保障政策の変容に警鐘を鳴らしています。
政府は今月下旬にも防衛装備移転三原則の運用指針を改定する見通しで、これによりミサイルや護衛艦といった殺傷能力を備えた武器の輸出が広く可能になります。これまでの運用指針では、輸出可能な装備品を救難や輸送、警戒監視などの5つの用途に限定してきましたが、今回の改定はその枠組みを根本から取り払うものとなります。
田村氏はこの動きに対し、国是であった武器輸出禁止の立場を完全に投げ出し、殺傷武器を全面的に解禁するものだと指摘しました。さらに、政府の判断次第で紛争当事国への輸出さえも可能になりかねない内容であるとし、国際紛争を助長しないという戦後日本のあり方を根底から掘り起こす暴挙であると厳しく批判しています。
また、個別の輸出案件については国家安全保障会議(NSC)が決定し、国会へは事後通知のみとされる方針についても言及しました。国会による事前の承認プロセスがないままでは政府のやりたい放題になってしまうと述べ、民主的なチェック機能が働かなくなることへの危機感をあらわにしました。
日本は1967年に定められた武器輸出三原則により、長らく武器輸出を原則禁止としてきました。しかし2014年の防衛装備移転三原則への移行で条件付きの許可へと転換し、今回の改定で国内防衛産業の育成を名目にさらなる踏み込みを見せています。平和の象徴であったこれまでの看板が、大きな曲がり角を迎えています。