大谷翔平、投打で躍動の裏で浮上した“特別扱い”論争 二刀流ゆえの準備時間に米球界で賛否
ドジャースの大谷翔平投手(31)が8日(日本時間9日)のブルージェイズ戦に「1番・DH兼投手」で先発出場し、投打の両面で圧倒的な存在感を示した。
マウンドでは6回を投げて4安打1失点と安定した内容でクオリティースタートを記録。打っても初回の第1打席で四球を選び、連続出塁を43試合に伸ばすなど、まさに二刀流らしいハイレベルなプレーを見せた。
そんな大谷のパフォーマンスが称賛を集める一方で、米球界では新たな視点から議論も起きている。米メディア「ドジャースネーション」のネルソン・エスピナル記者は、大谷の圧倒的な才能を認めつつも、すべてのファンや関係者が手放しで受け入れているわけではないと指摘。焦点となったのは、二刀流で出場する際のイニング間にかかる準備時間だった。
投手としてマウンドを降りてすぐ打席へ向かう場面、あるいは走者としてイニング終了を迎えた後に投手としての準備を整えてから再びマウンドへ上がる場面では、どうしても通常の選手以上に時間を要する。そうした事情を踏まえ、審判団は裁量の範囲内で大谷に追加の時間を認めているとされるが、この対応が他球団側から見れば“不公平”と映る可能性があるという。
実際、この日の試合ではブルージェイズのスター選手、ジョージ・スプリンガーが、大谷が投手としてウォーミングアップしている最中に、イニング間の長さについて審判へ不満を示す様子を捉えた動画が拡散。これをきっかけに、「日本人スターに与えられる猶予が長すぎるのではないか」との声が新たな論争として注目を集めた。
もっとも、こうした“特例”には擁護の声もある。MLB150年の歴史の中でも極めて珍しい二刀流という事情を踏まえ、FOX MLBの中継に出演した元審判員のマーク・カールソン氏は、大谷に時間を与える判断は正当だと説明。とりわけ故障を防ぐ観点があるなら、審判団が裁量で投球に必要な適切な準備時間を確保させるのは認められているとした。
唯一無二のプレースタイルだからこそ、称賛とともに議論も生まれる大谷翔平。歴史的な二刀流が見せる輝きは、プレーそのものだけでなく、その扱い方まで含めて米球界の注目を集め続けている。