日本保守党が高市政権に“早くやるべき” 消費税減税で北村晴男氏が「1%案」提示
高市政権が打ち出した、2年間限定で飲食料品の消費税率をゼロにする方針をめぐり、日本保守党が実施時期の前倒しを強く迫っている。
8日には、消費税減税や給付付き税額控除を協議する超党派の社会保障国民会議の実務者会議が国会内で開かれた。今回で5回目となる会合では、税率変更に伴うレジシステム改修について事業者へのヒアリングが行われ、対応には9か月から1年ほどかかるとの見方が示された。
店舗ごとにシステム環境が異なるため、スーパーやコンビニなどの大手チェーンでは特に作業負担が大きく、時間を要するという。一方で、中小規模の店舗で広く使われているタブレットやスマートフォン型のシステムであれば、数か月から半年程度で対応可能とされた。
こうした現場の事情を踏まえると、法改正後の周知期間や改修準備まで含めて、高市首相が目標に掲げる26年度内の実現は、簡単ではない情勢が浮かび上がってきた。
その中で存在感を見せたのが、この日から実務者会議に加わった日本保守党の北村晴男参院議員だ。北村氏は「1%という選択肢もある。一刻も早く実現すべきだ」と訴え、ゼロ税率への全面移行に時間がかかるなら、まずは1%などの税率変更で先行させる案を提示。税率ゼロへの改修よりも、1%などの変更であれば3か月程度で対応できるとして、まずは減税そのものに踏み出すべきだと主張した。
もともと日本保守党は、消費税率ゼロを公約に掲げ、自民党とは距離を取ってきた保守系政党だ。しかし、参院で少数会派の自民党が予算案成立を目指す中で接近。百田尚樹氏は、スパイ防止法や外国人政策をめぐる政策協議の開始を条件に、予算案への賛成に前向きな姿勢を示していた。
その結果、予算成立後には高市首相から「なんとお礼を言ってよいか分からない」と感謝の言葉を受けたとされ、日本保守党が政権側に一定の“貸し”をつくった構図も注目を集めている。
一見すると自民党側に歩み寄ったようにも映るが、百田氏が掲げる「恒久的な消費税率ゼロ」の旗を下ろしたわけではない。先月の会見では、仮に「2年間で2%」のような形になった場合でも、その後に元へ戻せるのかと疑問を呈し、「自民党さんの案では元に戻すんでしょうけど、ハレーションはきついですよ」と本音をのぞかせていた。
さらに、ウクライナ情勢やイラン情勢、資源高による物価上昇が今後も強まるとの見立てから、日本保守党側には、いったんの時限措置をそのまま恒久化につなげたい思惑もにじむ。
一方で、レジシステム改修の手間や時間を理由に、減税に慎重な“抵抗勢力”が出てくるのは避けられそうにない。早期実施にこだわる日本保守党と、実務面のハードルを重く見る側とのせめぎ合いは、今後さらに激しさを増しそうだ。